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Marilyn Manson / Golden Age of Grotesque
マンソンの新譜、Golden Age of Grotesqueを聞きました。サウンド的にはよりいっそう、メタルからは遠のいたかなという印象。でもこの人たちの場合音楽のまとう表面的な印象なんて些細なことはどうでもいいのかもしれない。ルックスもアートワークも曲もそして超えげつないけどとても知的でキャッチーな歌詞も、すべてトータルで一つのアート、みたいな存在だから。
相変わらずえげつないカバーに、中のアートコンセプトは過激にナチズムを連想。当たり前だけどつかまらない程度に抑制は効いているが。この辺のわかるやつにだけわかれというさじ加減が絶妙。
マンソン本人の手による歌詞は相変わらず超絶孤独ながらも、けっこう美しいんだよね、技巧的には。
なんでもない言い回しにとてもセンスがある。
Slut Gardenという売春宿(笑)の歌で、
When I said we
You know I meant me
When I said sweet
I meant dirty
なんてくだりがあって、しびれる。
相手にセックスを強要するのに、僕達っていうのは僕の意味で、いいことってのは汚いことだろって・・・
なんかね、現代人の心の闇みたいなのをこれほど的確に表現してるのもないなぁと思ってしまうわけです。
売春宿なんて場面設定の歌でありながら、病んだ現代の異常性を普遍的な形で照らし出してしまうという。
彼らのすごさは、こういう怒りのテンションがずっと落ちないこと。サウンド的にはさらにとんがってる印象だし。
そのサウンドに恥じないテンションが歌詞の端々にもずっと生きているっていうのが本当にすごい。
普通は息切れすると思うんだけど。
がきのバンドだなんて侮ってるととんでもないなぁ。マンソンは。
コメント(0)| Track back(0) | 2003-05-20 06:06:37
Kamelot / Karma
先日日記に書いたエリザベス・バートリ伯爵夫人。
実はCradle of Filthだけではなく、Kamelotも前作Karmaの中で題材として取り上げている。
Cradleがエリザベスの暗黒で邪悪な狂気に焦点をあてているのに比べて、Kamelotは題材を史実的に捉えて、物悲しく切々と「悲劇」をつづっている。ボーカルであるカーンの声質は、吟遊詩人として叙事詩的に物語を歌うのに実に適している。
しかし、である。自らの欲望のために600人もの処女を惨殺した稀代の鬼女のストーリーを、悲劇的史実としてあっさり片付けてしまうのはやはり無理がある。あまりに美しいKamelot版バートリ伯爵夫人は、その底に潜む事実が持つ狂気性を隠してしまい、どうもぴんとこない。
いずれにしてもまったく毛色の違う二つのメタルバンドが、同じ題材を料理すると、こうも結果が違ってしまうのかと、そのことだけでも非常に興味深い。
Kamelotはここのところ充実ぶりがすさまじく、名盤4th Legacy以降最新作にいたるまで、いずれ劣らぬ名作揃い。
初来日も近いらしいが、もう少し日本で人気に火がついてもいいのではないかなぁと思います。
コメント(0)| Track back(0) | 2003-05-16 06:08:18
Pantera
発売当初、とても話題にはなったのだが個人的にはどうもぴんとこなかったPanteraのVulgar Display of Power。
今現在こうして聞き返してみると、いかに偉大なアルバムだったかがわかる。アグレッシブ、ヘヴィネス、テンション、スリリング・・・92年発売当初にヘヴィメタルの以降10年を占う鍵が、見事預言的に明示されていたことがよくわかる。
Metallicaの新譜が発売前から一部で反響をよんでいるようだが、なんとなく文字から受けた印象でPanteraのこのアルバムを思い起こし、改めて聴き返してみた。
本題とは全然関係ないけど、少し前に旅行で訪れたイタリアのとある小都市の写真を一枚張ってみよう。
時間が止まっている、そんな場所でした。